狩猟用語・猟具用語集|狩猟免許・猟銃・道具・手続きの専門辞典

狩猟免許試験・現場でよく使う用語や猟具・手続き名・鳥獣名など、初心者でも分かりやすいようにまとめた専門用語集です。50音順やカテゴリ別で調べやすくなっています。

狩猟用語・猟具用語一覧

用語 読み方 詳しい解説 カテゴリ
狩猟免許 しゅりょうめんきょ 日本国内で鳥獣の狩猟を行うために必要な国家資格。種類ごとに「第一種銃猟免許」「第二種銃猟免許」「網猟免許」「罠猟免許」の4種があり、取得には学科試験(法令・猟具・識別・数字など)と実技試験(安全操作や猟具の取り扱い)が課される。各都道府県が実施し、有効期間は3年。再取得や更新には定期的な手続きと適性検査も必要。 制度・資格
一種銃猟 いっしゅじゅうりょう 狩猟免許の区分のひとつ。主に「装薬銃」(ライフル銃・散弾銃・ハーフライフル銃)を用いて狩猟を行うための資格。大型獣(シカ・イノシシなど)から中・小型獣、鳥類まで幅広く対象となる。所持には警察による「銃砲所持許可」も別途必要。猟銃の安全管理や射撃技能も重視される。 制度・資格
二種銃猟 にしゅじゅうりょう 主に「空気銃」を使用して狩猟を行うための免許区分。空気銃は装薬銃に比べて威力は控えめだが、主に鳥類や小動物の捕獲に使われる。取得には筆記・実技試験の他、所持許可が必要。弾薬や銃本体の管理規定が細かく定められている。 制度・資格
網猟 あみりょう 鳥獣の捕獲方法の一つ。手持ち網や落し網などを用いて鳥類などを捕まえる技術。主にカモやキジ、ハト類が対象。網の大きさ・材質・使用方法に関する法令規定があり、無許可での設置や捕獲は厳しく罰せられる。 猟法
罠猟 わなりょう 罠を設置して獣を捕獲する猟法。代表的なものは「くくり罠」「箱罠」「トラバサミ」など。捕獲効率が高い反面、誤捕獲や第三者への危険もあるため設置場所や罠の種類・大きさ・標識表示など細かな規制がある。無許可の設置や基準外の罠使用は法令違反。 猟法
鉄砲所持許可 てっぽうしょきょか 猟銃・空気銃などを所持・使用するために必要な公安委員会(警察)の許可。銃の種類ごと・用途ごとに発行される。所持には厳しい身辺調査・講習・技能試験があり、許可後も定期的な更新と銃の保管状態のチェックがある。違反は厳罰対象。 制度・資格
狩猟者登録証 しゅりょうしゃとうろくしょう 狩猟免許を取得後、都道府県に狩猟者登録し、狩猟税納付の上で発行される証明書。これがなければ免許を持っていても合法に狩猟はできない。登録は猟区ごとに年単位で行い、有効期限に注意が必要。 制度・資格
技能試験 ぎのうしけん 狩猟免許取得のための実技試験。主に猟銃の安全操作、猟具(網や罠)の使用方法、模擬的な場面での判断力・対応力などを問われる。安全確認や指差し呼称、法令遵守が特に重視される。 手続き
予備講習 よびこうしゅう 狩猟免許試験直前に受けることができる民間団体等による講習。法令・識別・猟具の使い方・安全確認・模擬問題解説など、合格率を上げるために多くの受験者が活用。猟友会などが主催。 手続き
教習射撃 きょうしゅうしゃげき 銃所持許可の過程で実施される、射撃技能および安全管理の講習。射撃場で行われ、合格しないと所持許可申請ができない。基本的な構え方・標的への命中精度・安全動作の確認など。 手続き
猟銃 りょうじゅう 狩猟用に使われる銃器の総称。主に「散弾銃」「ライフル銃」「ハーフライフル銃」「空気銃」がある。銃刀法の下で所持・使用には許可が必須。用途・威力によって規制内容が異なる。 猟具
散弾銃 さんだんじゅう 複数の小粒弾(散弾)を発射する銃。短距離〜中距離での獲物捕獲に最適で、主に鳥類や中小型獣が対象。装薬弾薬を用いるため、所持・保管には特に注意が必要。 猟具
空気銃 くうきじゅう 圧縮空気やCO2ガスの力で弾を発射する銃。装薬銃よりも威力は低いが、静音性や反動の少なさで鳥類・小動物の捕獲に適している。弾薬・銃本体ともに細かい管理規定がある。 猟具
ライフル銃 らいふるじゅう 銃身内部に螺旋状の線(ライフリング)が刻まれた高精度の銃。長距離射撃に向き、威力も高いため、所持許可取得の難易度も高い。主に大型獣の狩猟や有害駆除で使用。 猟具
ハーフライフル はーふらいふる 銃身の一部または全体にライフリングが施された銃。2025年法改正以降は「ライフル扱い」となり、所持・運用規制が強化されている。 猟具
トラバサミ とらばさみ 金属製の罠で、動物の足を挟んで捕獲する道具。誤捕獲や動物愛護上の問題が指摘されており、現在は狩猟での使用が原則禁止されている。 猟具
くくり罠 くくりわな ワイヤーで動物の足をくくって捕獲する罠。罠のサイズや設置方法、標識表示に細かな規制がある。誤捕獲防止・第三者への危険回避のためのルールも多い。 猟具
箱罠 はこわな 箱型の大型罠。中に餌を入れ、動物が踏み板やセンサーに触れると扉が閉まって捕獲できる。イノシシやシカ等の中・大型獣に多用される。設置・点検に厳格な義務がある。 猟具
鳥獣保護法 ちょうじゅうほごほう 鳥獣の保護・適正管理および狩猟の秩序維持を目的とした日本の法律。捕獲・狩猟可能な鳥獣や期間・方法、許可制度、違反時の罰則などを規定する。 法制度
狩猟税 しゅりょうぜい 狩猟者登録の際に自治体へ納める税金。免許・登録とは別途発生し、県ごとに税額や納付方法が異なる。未納の場合は合法的に狩猟できない。 手続き
鳥獣保護区 ちょうじゅうほごく 鳥獣の保護・繁殖のために国や自治体が指定する区域。狩猟・捕獲・立入に厳しい規制が課される。違反時は罰則も重い。 法制度
禁猟区 きんりょうく 狩猟が原則禁止されている区域。鳥獣保護区や都市部、国定公園内の特定エリアなどが該当する。許可がない限り狩猟はできない。 法制度
猟期 りょうき 狩猟が許可されている期間。主に秋冬の数ヶ月で、地域・鳥獣種ごとに開始日と終了日が定められている。期間外の狩猟は法律違反。 法制度
有害駆除 ゆうがいくじょ 農林業被害や生態系保全のため、自治体や管理者の許可を受けて行う鳥獣の捕獲・駆除活動。通常の狩猟とは別枠で許可・管理される。 法制度
捕獲許可 ほかくきょか 法定外の期間や区域で鳥獣を捕獲する場合に行政から受ける特別な許可。主に有害駆除や研究目的、緊急時などが該当する。 法制度
捕獲個体管理 ほかくこたいかんり 捕獲した動物の種類・数・性別・年齢・捕獲場所などを記録・報告し、生態系管理や資源調整に活用される。近年は電子化が進んでいる。 管理
生息調査 せいそくちょうさ 鳥獣の生息分布や個体数を調べる調査活動。行政や研究機関、ハンター団体などが実施し、狩猟規制や管理方針の基礎資料となる。 管理
カモ かも 狩猟対象となる水鳥の代表例。多くの種類があり、地域や時期で捕獲制限が異なる。 対象生物
キジ きじ 日本の国鳥でもある狩猟鳥類。鮮やかな色彩と大きな体が特徴で、狩猟文化と関わりが深い。 対象生物
シカ しか 大型哺乳類で、農作物被害や生態系への影響から有害駆除の対象となる。大型の罠や銃を用いる。 対象生物
イノシシ いのしし 中〜大型獣。農業被害が深刻で、有害鳥獣駆除や管理捕獲の対象。行動範囲が広く、狩猟難易度が高い。 対象生物
タヌキ たぬき 中型哺乳類。都市部にも生息しており、雑食性で環境適応力が高い。狩猟・駆除対象にもなる。 対象生物
アナグマ あなぐま 地中に巣穴を作る習性があり、農業被害の原因となることもある中型哺乳類。肉はジビエ料理にも利用される。 対象生物
カラス からす 高い知能と適応力を持つ鳥類。農業被害や都市部のゴミ問題の原因となるため、狩猟・駆除対象になる。 対象生物
ウサギ うさぎ ノウサギなど野生種は狩猟対象。繁殖力が強く、時に農作物への被害も起こす。 対象生物
ハクビシン はくびしん 外来種の中型哺乳類。果樹や家屋への被害が問題となる。都市部でも生息が増加している。 対象生物